陣痛の始まりから微弱陣痛&促進剤。長男誕生の日のこと – 出産体験記
もくじ
陣痛って来たらすぐわかるのかな?
初産婦さんなら誰もが「陣痛ってどんな痛みなの?!」と不安に思うはず。
それは私も同じで、経産婦の友人に会っては体験談を聞いていた!
・・・んだけど、週数が進み、臨月に入り、予定日が近づいてくるに連れ「不安」よりも「好奇心」が強くなってしまった(笑)
だけど、どんなに体験談を聞いてみたところで、陣痛の痛みの感じ方も表現方法も人それぞれで、結局は自分で経験するほかないんだよね(あたりまえ。)
さて、しかし陣痛って来たらすぐにわかるもんなんだろうか・・・?
陣痛、来たらすぐにわかった。
陣痛の始まりは初めてでもすぐにわかるの???
と、ずーっと不安に思っていたけど、これは何となく分かるものなんだな~。って、経験してみて分かった!
いきなり激痛が始まるわけではないし、破水もしてないんだけど、「これだ!来た!」って分かったから不思議。
陣痛のはじまり?急にお腹がゆるく・・・
こんなに堂々とちょっと汚い話ですけど・・・いやいや、出産とは切っても切れないところだろう(多分)
私の場合、陣痛はお腹がゆるくなる症状から始まった。
深夜1:30頃に腹痛で目がさめる。少しお腹を下した後、また腹痛。あれれ~?と。
実はこれ、陣痛が始まる数時間前に友人の体験談で聞いた症状と同じ!
陣痛のはじまり“あるある”なのかな?
そんなわけで「陣痛来た!」ってピーンと来たっていうのもあるとは思うんだけど・・・。(汗)
お腹のゴロゴロがすっきりとしたところで、なんとなく腰回りも痛いし・・・少しこれまでと違う感じであることに気付く。
軽い腰痛と生理痛のようなお腹の痛み
目が覚めてから10分強かな?
少しお腹がゆるい状態が続いて、落ち着いた後も腹痛が続くので念のため陣痛アプリで計測すると、9~10分間隔で1分ほどの軽い痛みがきてる。
軽いといっても、今までの生理痛よりは辛い感じ。(私はそんなに生理痛重い方ではない。)
しかし・・・いきなり10分間隔で来ると思っていなかったから、ちょっとびっくり!
10分間隔になるまでどうやり過ごしたか?って話を色々な友人から聞いてたから、
リラックスできるように入浴剤買ったり、アロマオイル買ったり・・・色々と準備してたのはぜ~んぶ必要なかったわぁ。
アプリで間隔を測り病院に電話。
初産婦の場合、10分間隔で痛みが来てから産院に電話する。という事だったので、とりあえずは病院に電話して指示を仰ぐことに!
しかし、電話口の様子から、「まだ陣痛が軽そうだね」ということでもう少し家で様子を見ることに。
確かに確かに。結構普通に会話していたわ!(笑)
そして陣痛開始から1時間半後の3:00過ぎに間隔が5分を切ったのと、少し陣痛が重くなったような感じがしたので再度電話。一度病院へ行くことに。
結構痛い!やばい!病院付く前に生まれたりしない?間に合うかな?!
な~んて思ったけど。
後で考えると、この時点の痛みはそんなに大したことない、というかほんの前兆に過ぎなかった。笑
昼間に予兆となる前駆陣痛があったのかも?
後でアプリを見て気づいたことだけど、入浴後と就寝前にたまたま計測していたようで・・・記録によれば少~しのお腹のハリや腹痛が増えていた模様。
この間隔が20~30分くらいだったり、もっと空いていたりと不規則ではあったんだけど、もしかして本陣痛が来る予兆の前駆陣痛は昼間からあったのかも?
あ~、夜ご飯はすき焼きと牛タン焼いて食べておいてよかった。・・・ってつくづく思ったよ。(笑)
陣痛タクシー。まさかの「ご手配できません」
出産を控えている人なら、誰もが病院までの交通手段を考えて色々と準備すると思うんだけど。
我が家はマイカーがないので、普段、車が必要な時はカーシェアリングを利用しているんだけど、いざという時に貸し出し中で全車出払ってるぞ~(焦)なんてことも無きにしも非ず!
地元のタクシー会社の陣痛サービスにあらかじめ登録をしておいた。
というわけで、いざ出陣!とタクシー会社に連絡してみるも、まさかの・・・
「お回しできる車がありません」の回答。
え~!?!?なにその展開っ。そんなのありなの!?
陣痛時の交通手段は何パターンか考えておいたほうがいいかも
・・・陣痛タクシーが来てくれないと困るんですぅ〜!!(汗泣)
と情に訴えたところで状況が変わりそうにもなかったので、ここは潔く作戦Bへ切り替え・・・いやいや、そんな次善策ないし!!
まぁ、そんなわけで結局はいつも利用しているカーシェアを夫に至急手配してもらい、産院へ向かうことに。
とりあえずは病院までの脚は無事確保。
強くなりつつある陣痛の波をやり過ごしながら胸をなでおろした。
だけど、これが夫不在時だったらどうなってたんだろう・・・
カーシェアリングが徒歩2分のという近場になかったらどうなってたんだろう・・・
LDR室に入室。本陣痛までの過ごし方
まぁ、そんなわけでなんやかんやで病院に着いたのが4:00過ぎ。
いつも健診で訪れていた病院に深夜に到着し、緊急時用駐車スペースへ車を停めて裏口インターホンを押し・・・
いよいよこの日が来たんだな、とひしひしと感じながら係りの人を待った。
「LDR室」に入室
私の産院では、陣痛(Labor)・分娩(Delivery):回復(Recovery)の一連の流れを全て行える「LDR室」と呼ばれる部屋があって、定期的な陣痛が始まり入院となったらまずここへ入室。
全部で7部屋あるLDRのうちの3番目の部屋に!
既に二人のママさんは踏ん張り中だったのね。(FIGHT!)
部屋に入り荷物を置くと着替えや点滴の用意。この時点で陣痛開始から2時間半。あっという間!
子宮口の開きは3−4cm。
痛みは度々襲ってくるものの、まだまだ余裕があり確か5:00とか6:00の時点では夫とビデオ撮影したりして、
私「あ、陣痛!これが陣痛!今来てる・・・」
夫「いや、辛そうだなぁ。大丈夫そう?」
私「うん。結構いけそうかも!」
夫「あれ?治まったの?陣痛がない時は本当に痛くないんだ?」
私「全然平気〜。ほんとなにも痛くない。」
とか、全然わかってないヤツラだった・・・おばか。(笑)
なかなか陣痛が進まず。間延びしてきた?!
それにしても・・・自宅ではトントンと進んだように思えた陣痛の強さも、何故だか病院についた後はちょっぴり和らいでしまった感?
マタニティヨガで散々習った猫のポーズをしてみたりすると少し強めの陣痛が来たりするものの、そんなに陣痛が強まる気配はなし。
あと、陣痛が進まない様な守りの体勢?を無意識のうちにとっていた様にも思う・・・。へへへ・・・
5:10と6:45の子宮口の開きチェックでは共に「5cm」。
えっ!!全然ひらいてないじゃーん(涙目)
朝食をとり少し動いてみる
何時頃だったかは忘れたけど、多分7:00頃に朝食が出された。
よく覚えていないんだけど和食の一汁三菜にデザートは梨。梨はしっかり食べて、ほとんどは夫に食べてもらっちゃった。
その後、助産師さんが様子を見にきて、陣痛が間延びしてきたからちょっと起きてみようか?ということになりベットを起こしてもらう。
バレてたバレてた。お産が進んでないの。(←とっくにバレてたでしょ。笑)
子宮筋が収縮することによって起こる陣痛は、糖分(エネルギー)が必要でもあるらしく、
「食事した後だからきっと進むよ〜!重力の力も借りようね。」
と励ましてもらう。
この頃私は能天気にも、なんだかんだ陣痛が強くならなくても時間が経てば生まれたりするんじゃないの〜?なんて思ってた。
はぁ〜〜〜〜だめだこの人。全然わかってないわ。(←わたし)
助産師実習生さんにも立ち会ってもらうことに
実は私のお産、夜勤の助産師さんから昼間の担当の人に変わった後で助産師実習に来ている学生さんのお手伝いの打診があって。
お産が進んでいく中での処置のお手伝いなどをするためで、実習生が一人で対応をすることはなく、必ずベテランの助産師(教員)も付き添うという説明を受けた。
こういう事ってよくあるのかな?
助産師さんからは
「少しでも嫌だと思ったら断っていただいて良いんですよ!」
と言われたんだけど、良い機会だし、LDRに誰かがいてくれるだけでも心強いと思い私たち夫婦は快諾。
でも、人生最大の山場を乗り越えるわけだから嫌な人もいるのかもね。
で、学生さんに立ち会ってもらうという選択。結果的にどうだったかというと・・・
「大正解!!」
処置が必要ない時もそばにいてくれたり、ちょっと疑問に思ったことを気軽に聞けたり、アロマオイルでマッサージをしてくれようとしたり。(陣痛がすこし強くなってそれどころじゃなくなった)
陣痛が進んでますよ、大丈夫ですよ、順調ですよ〜。と優しく優し〜く声をかけてくれて、とーっても心強かった!
担当医の先生に鼻で笑われる(笑)
入院となってから4時間が経過した頃。
コンコンコン。とLDR室の左側のドアをノックする音と共に「おはようございます!」と元気に現れたのは、妊婦健診でずーっとお世話になっていた主治医のI先生。
ついに来ましたね!どうですか???
と、様子を見に来てくれたみたいなんだけど、
先生「まだ余裕かな?」
私「余裕?ですかね?」
先生「余裕余裕!ふっ!」
と鼻で笑い、颯爽と去って行った!
・・・確かに、この時点では余裕余裕。鼻で笑う程度だわ。
陣痛の合間のトイレは面倒臭い
9:00を回った頃に助産師さんから「しばらくお手洗いに行っていないので行きましょうか!」と声をかけられるも「あ、大丈夫です!」と断る私。
え〜・・・廊下は人が通るだろうし、そんなところで陣痛に耐える姿を見られるのもなぁ〜。なんて思い拒否するも、
そこはプロの助産師さん。いやいや、行ったほうがいいよ〜。とスマートに誘導する。(笑)
案の定、LDR室とトイレの往復時に陣痛が・・・軽いので良かったけど。
でも、陣痛がなければトイレだろうがどこだろうがスタスタといつも通り歩けるから不思議!
LDR室に戻った後は、動いたのが良かったのか少し強い陣痛がくることもあって、立ちポーズで逃したり、バランスボールを使ってみたり・・・
結局は横になって左右どちらかに向く体制が一番良さそうということに。
医術師の審判が降る!微弱陣痛と促進剤
そしてそして10:00頃だったと思う。
この日の分娩担当のK先生が登場!
「今の状況と今後の処置についてお話があるので」
ということで、夫を始め、助産師さんたちも退出する。
なんの話するんだろ〜???と思っていたら・・・
なんと!!!このままだと陣痛が強くならずに、時間ばかりかかると宣告される!!!
どうやら、その時の私のお産の状況は「微弱陣痛」というもので、先生曰く・・・
このままだといつかは生まれるけれど、おそらく今日は生まれませんね。
体力を消耗するだけだし、ここが分岐点。
ちょっと陣痛を立ち上げる処置をしてあげるかどうかがポイント。そうすれば、明るいうちに生まれるよ。
と。
ん・・・?良くわかんないけど、このままでいいですって言えない雰囲気だぞ。
ここはやるかと腹をくくる。
そんなわけで、痛みが潮の如く押し寄せると噂で聞いたことのある、悪名高き「促進剤」を投入することに。(←そんな悪いイメージないだろ。笑)
効き目バッチリ促進剤
促進剤を最低容量入れたところで、5分も経たないうちにそれまでとは比べ物にならない陣痛がやってくる。
何これ何これ!あいたたた〜〜〜・・・
結構反応が良かったらしく30分ほどで9.5cm開いたかも?的な助産師さんの声が聞こえる!
夫も「本当ですか!」と何やら嬉しそう?
子宮口やったったー!!!(←何それ)
ところで、促進剤を使うことに私も夫も特に抵抗はなかったんだけど、
何となく先生や助産師さんが
「本当に最低容量入れただけなのにお産が進んでるよ!」
「ほとんど自力で陣痛が起こっているようなものだからね〜」
と盛んにフォローしてくれていたような・・・?
もしかすると、人によっては促進剤でお産を進めるのにネガティヴなイメージを持ったりするのかもね。(謎)
だけど、出産ってとにかく過程はどうあれ、無事に赤ちゃんをこの世に生み出してあげることが重要。
促進剤を使おうが、帝王切開だろうが、お産が長引かないほうが赤ちゃんにも負担が少なくなるなら、これは迷う余地など微塵もない!
陣痛の痛み。例えて言うならズバリ、でーっかいう◯こ
さて、あれ程私の好奇心をくすぐった「陣痛」の痛み。
これはどちらかというと、おなか側よりも腰より下の肛門周りが痛い。
いや、かなり痛い。とにかく痛い。
その辛さを例えて言うなら、
すーーーーっごく大きな「う◯ち」が出てきそうなんだけど、出しちゃいけなくて、いきむのはご法度。呼吸法でいきみ逃しをする。
って感じ。
でも、良く言われる「鼻からスイカ」って程ではないかな。まぁ、造りが違うからなぁ。
不思議とお腹側は痛くなかったんだよね。
覚えているだけでお腹の痛みは1〜2回かな?
陣痛の痛さの例え方は腰痛だったり腹痛だったり。
人それぞれみたいだけど、私の場合はとにかく「肛門痛」。
未知の痛み。ある意味満足。
陣痛の山場。確かに人生最大の激痛
さすがに、最後の方の陣痛はきつかった〜。
いやいや、舐めてた。5分間隔?もっと短い間隔でやってくる波。
ずっと付いていてくれた学生さんが、私の手にも赤ちゃんのあたまが降りてきているの分かりますよ!と伝えてくれる。
そして、何が辛いって、いきめないのが辛い。
出産と聞いて頭に浮かぶセリフといえば
「いきんで!いきんで!ヒッヒッフー」
だと思うんだけど、その出番ほんと最後。出産のほぼフィナーレを飾るセリフなんだな〜
母親学級で初めて知ったんだけど、子宮口が10cm開く前にいきんじゃうと、赤ちゃんの頭が出てこれず、中で裂けちゃう・・・らしい!
痛い!痛い〜!それはまずいわ。
ってなわけで、いきみ逃しに全力を注ぐ。
これは、本当にマタニティヨガを続けていただおかげで、我ながら落ち着いて上手に呼吸法を行えたと思う。
痛みがきたら、フゥ〜!フゥ〜!と下半身の力を抜きながら呼吸。
体制としては、ベッドのサイドのバーを握りしめて、力は上半身のみ。声を出していきみ逃し。(←腕は翌日筋肉痛)
多分、夫の腕を握りしめてたらもぎ取ってたと思う。(笑。でも結構本当。)
仰向けでは耐えられない辛さ・・・
だけど、ここは赤ちゃんため、自分のため。いきんではいけないと自分に言い聞かせる。
そんな中、隣のLDR2号室で産声が聞こえた。
いいないいなぁ〜と思いながら、いきみ逃し。
12:15頃に時計を見た時はまだ分娩台の「ぶ」の字も聞こえない。
分娩台へのトランスフォームを待ち焦がれる私。
実は、13:00頃まで進展しなかったら、無痛麻酔の先生呼んでください〜と泣きついてみよう企んでいたんだけど・・・
たくさんの汗をかき、体力を消耗しつつもまだまだ余裕を感じ、このまま自然分娩でいけるな。と悟った頃でもある。
遂に分娩台に
多分12:30頃。
いよいよベッドが分娩スタイルに!(待ってましたー!!!)
色々と準備をするため夫は一時退室。
準備が整い、いよいよいきめるのかと思いきや、破水がまだのよう。ここは助産師さんが処置をすることに。これが12:50かな?
破水させますよ〜?お願いしま〜す!ハサミちょきちょき?バッシャー!!!
めでたく破水!!!
尿漏れとも違うし、生温かくてこれまた未知の感覚だった。
なんやかんやの準備が一通り終了し、夫は再入場〜!(パンパカパーン)
それから、待ちに待った・・・
いきめるタ〜〜〜イム!!!
「いきめるだけいきんでいいんですか?!?」と興奮するも
「最初は少しずつにしましょうか(笑顔)」となだめられる。
そんな中襲ってくる陣痛!
なにこれ、もうようわから〜ん!
だけど、やーっと「いきめる」という開放感と、もう直ぐ生まれるという安心感で精神的にかなり楽に。
いきむ時はサイドのバーを握って体を前かがみにCの字のように。
気づいたらなんか私、酸素マスクみたいなのしてたよ。
そしてそして、噂に聞いていた会陰切開。
大多数の人が切ることになると聞いていたけど、私も私も。
妊娠初期からお風呂上がりにオイルを擦り込むように塗っていたんだけど、意味なかったのね・・・
主治医のI先生が麻酔の注射をしてK先生が切開してくれたもよう。
これまたやはり噂通り、切開の痛みなんて感じない。どうでもいいから早く切って〜。って感じ。
赤ちゃんが今現在どんな感じなのか、頭が見えてるのか全然わかんないけど、何か出てくる感覚あり。
先生と助産師さんが臍帯血採取の準備にも取り掛かっている様子。(我が家は臍帯血採取を希望していた。詳しくはまた別記事にて)
ここで、呼吸をハッハッハッハッと短く!という指示が。
これはいよいよ生まれるんだという安堵感。
最後の気合いを私のどこかに注入!!!
分娩所要時間11時間49分。13:00に無事長男誕生!
短い呼吸を続けていると、助産師さんが引っ張りながら、ぼろっと手足の四肢が出てきたのがすごく良くわかった。
その瞬間、なぜかナショジオなんかで観る、鹿らしき動物がサバンナで小鹿を産み落とす映像が思い浮かぶ。(←なんでだ)
次の瞬間、
「ほやぁ〜ほんやぁ〜ほんやぁ〜」
なんか産声っぽいのが聞こえる???
あれ?赤ちゃんぽいのが出てる??
あれ?あれ?
と思っていると、立ち会っていた先生・助産師さんから口々に「おめでとうございます!」と伝えられる。
なんか知らないけど、分娩担当医のK先生と主治医のI先生の他に院長のS先生まで勢揃い。
私もいろんな人にありがとうございます!って繰り返してたような。
生まれたんだ〜!泣いてるから生きてるんだ〜!
と一安心。
夫と目を合わせ、手を握って良かった良かった!
臍帯血も無事に採取完了!
実は私たち、出産時に採取可能な場合に臍帯血を採り保存することを決めていたので、へその緒を切るのと同時に先生方がその処置をしてくださった!
臍帯血って、私たち夫婦も母親・父親学級に参加するまでは聞いたことがなかったんだけど・・・
「さい帯血」はお母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている血液です。
(中略)
多種多様な細胞に分化できる能力を持つ幹細胞を含んでいることから、さい帯血への医学的関心は近年急増し、臨床試験や研究段階にある再生医療・細胞治療への将来的な応用が期待されています。
というもので、チャンスは出産時に臍の緒を切ったその時だけ!
現在、治療法のない中枢神経系疾患(低酸素性虚血性脳症、脳性麻痺、難聴、外傷性脳損傷、脊髄損傷 等)、自己免疫疾患、ASD(自閉症、広汎性発達障害)などに対する再生医療・細胞治療での利用可能性が注目されているそう。
その他、白血病や再生不良性貧血等の難治性血液疾患の治療に役立てられているということで、熟考したのち、今後の臍帯血利用の可能性にも期待をし、産院での母親学級で説明に来られていたステムセルさんにて契約することに。
これについては、また別記事で紹介しようかな!
カンガルーケアと回復のための休憩
カンガルーケア
産声をあげてから数分も経たないうちに、体を拭かれた長男は私の胸元へ・・・
そう!いわゆる「カンガルーケア」・・・♡
そして、初めての親子三人家族写真を助産師さんが撮影してくれる。
このカンガルーケアの時って、映画やドラマではママは涙を流しながら感動に浸る、そんな場面なんだけど、
私はというと、結構冷静。
ふんふん、なるほどなるほど。・・・落ち着いた様子で赤ちゃんを観察。
・・・と思ってたんだけど!!!
パパへとレベルアップした夫が、バースプラン通りにビデオ撮影した映像を後日見てみると
「あ〜よかったぁ〜(涙?)あ〜〜〜ほんとよかったぁぁぁぁ〜〜〜(たぶん涙?)」
と騒ぐ私の姿が(笑)
あー良かった。私、ちゃんと血の通った母親だ。(ほんとか・・・?)
ちっちゃくて。
なんかまだ濡れていて。
目が開いてなくて。
しわくちゃで。
どんなお顔か良くわからなくて。
胎脂が付いていて。
まだ肌色じゃない肌の色。
びっくりするほど腕も背中も毛深くて。
ほんやぁ〜ほんやぁ〜と泣いていて。
こんにちは、赤ちゃん。
「あなただったのね♡」
そういえば、赤ちゃんはカンガルーケアをしているうちに自分でおっぱいを探して飲みだす・・・
とどこかで読んだ気がするんだけど。
うちの子は別にそんなことはしなかった。(とほほ)
リカバリータイム
さて、カンガルーケアというのは長時間やるものでもないらしく、家族水いらすでそこそこ感動を味わった後、赤ちゃんと私の処置のため夫は再度退室。
この時、助産師さんに「赤ちゃんの処置の様子をビデオ撮影をお願いできますか?」とお願いしたんだけど、これが正解!
なんだかんだで出産直後って細かい記憶は曖昧だし、生まれたての我が子の顔は目に焼き付けておきたいけど、記憶が薄れたり変に美化(笑)しそうだし。
この先、何度も見直すんだろうな、この映像。
・・・ちょ〜っと処置の邪魔かなぁ?とは思ったんだけどね(苦笑)
その間、夫はパパらしく実家や親族等々、必要なところへ連絡。
例の臍帯血の保存を委ねることになっているステムセルさんにも回収の依頼のお電話。
切開部分の縫合が終わり、私の産後処置が一通り済むと、ほんの十数分前に長男を産み落とした私を優しく包み込んでくれていた分娩台は、第一形態であるベット仕様に元通り。
再度入室して来た夫は、体をきれいに拭かれた長男を抱っこ。
はじめてなのに、なかなか板についてる。(笑)
この瞬間、具体的に何が。というわけではないんだけど、夫が変わった気がした。(←良い意味で)
で、これまで私へ向けられていた関心全てが長男に向けられたように思う。(←もちろん良い意味で)
妊娠中から我が子が誕生するのをそれはそれは楽しみにしていた夫。いつも気遣ってくれて、家事もたくさんしてくれる優秀な夫。
でも、男の人って自分が妊娠するわけじゃないし、子供が生まれるって言っても妊娠期間はピンとこないもんなんだと思う。
それは仕方ないよね。
だって私自身、お腹が大きくなってくるというのに、なかなか実感湧いてこなかったし。
それが、夫は我が子を目の前にして、自分が父親になったと自覚したように見えた。
その我が子を産み落とした当の私は・・・・・なんだかまだフワフワしてた。(大丈夫なのか?!)
胎盤とへその緒
そういえば・・・胎盤って?いつ出たんだろう。全然わからないんだけど・・・
バースプランに「胎盤とへその緒を見たい!」と書いた私。
すっかり忘れていたけど、長男を抱っこしたり眺めたりを一通り終え、新生児室へと連れて行かれた後で、銀色の、空豆のような形をした、いかにも医療用らしいトレイにソレは乗せられ運ばれてきた。
私は興味津々。夫は少し躊躇しながら覗き込むと・・・
そこにはデカデカドン!なレバーと丸腸が乗っていた。
焼肉屋と見紛う光景。これはまさに・・・ホルモン!
血を見ることが苦手そうな夫にはちょっとグロ注意かな〜?なんて心配もしたけど、どうやらウォーキングデッドを視聴するうちに耐性がついてたみたい。(笑)
39週と4日の間、私と赤ちゃんを守ってくれて本当にありがとうね、ホルモンちゃん♡
産後のお食事とデザートと記念フォト♡
産後2時間ほどは同じ部屋で体力回復に努めるということで、ベッドの上で過ごしていると、お食事どうされますか?と聞かれる。
すーっかり忘れてた、食べるという行為!(珍しい。)
もちろん被り気味に「いただきます!」
お食事の美味しさや工夫ある献立に定評のある病院だったので、入院中は本当にどのお食事も美味しく楽しくいただけたんだけど・・・(それで決めたようなもん。笑)
出産直後のお食事の後に出されたデザートは、季節感があり器も可愛らしく、とっても美味しいもので疲れた体と浮ついた心に嬉しいサプライズだった♡
更に嬉しいことに、デザート共に運ばれてきたのは、出産直後のカンガルーケア時に撮影してもらった写真。
産院の雰囲気をしっかりと落とし込んだデザインの台紙に挟まれた、素敵な記念品第一号を手に入れた!
出産後のびっくり。腹出てる!
産後のお食事とデザートをいただいた後、夫婦水入らずでゆったりとした時間を過ごしながら体を休めていた時。
「はぁ〜。だけど、あんなに大きかったお腹もペッタン・・・・」
んんん?!?!?!?!
「出てる!!!」
そうなんです、出てるんですよ、産後のお腹。
これにはびっくり・・・。そしてがっくし・・・。
産後一ヶ月ほどかけて、子宮は元の大きさに戻っていくんだとか。
だけど、そりゃそっか・・・いきなり元に戻ったりしたら体も大変だよね。
そして、お腹の相変わらずな出っ張り具合以上に驚いたのが・・・
“お肉の質感”
こんな感触初めて!新触感・・・?!?!
すご〜く柔らかくて、ぷよぷよというより“ふわふわ”。
なんだかお豆腐みたいなの・・・
これには本当にたまげて、夫に触って触って!!・・・と触らせると、
「なんだこれ!きもちわる!!」
おいおい、きみきみ。もうちょっと気を使え(笑)
うん、でも確かに。
この気持ちふわふわ〜な触り心地が、自分のお腹のお肉だと思うと気持ち悪い。
LDRから病室へ移動
出産から3時間後くらい経つと、いよいよ半日以上お世話になったLDR室を離れて病室へ移動することに。
本来、回復時間は2時間ほどの設定らしいんだけど、多少出血が多かった?そうで、少しだけ移動は遅めに。
荷物をまとめてもらい、はだけ気味だった寝巻きを正し車椅子に乗せてもらう。
そこで、会陰切開した箇所はやっぱり痛いんだな・・・と痛感。
あんな激痛だった陣痛を乗り越え、患部には麻酔もされていたのに、痛いものは痛いのだ!
新生児室の息子経由
LDRから病室へ向かう途中、新生児室の我が子の顔を拝む。
助産師さんが新生児室からコットに乗せたまま連れて来てくれた息子は、すやすやを可愛らしく眠っている様子。
「抱っこしてみますか?」
と声をかけてもらうも、
「よく寝てるから大丈夫です!」
と断る私。
なんで断ったんだ、抱っこしておけばよかったのに、と今では思う(後悔)
でもねでもね、寝んねしてるからというか、コッドの中の息子はとても小さくて、か弱くて・・・抱っこするのがなんだかまだ怖くって・・・!
生まれたての時の、まだまだ肌も髪の毛も湿っていた時とはまた違い・・・
新生児用の肌着にしっかりと身を包みスヤスヤと眠っている息子を間近で眺めているだけで、その時の私は、満足だったんだなぁ。
はじめてじっくりと眺めた息子の顔は、誰に似たのか唇が「ツン」ととがっていて、眉毛はなぜだか金色。
そんなところも、唯一無二の存在感に拍車をかけていた。
母子同室は出産の翌日から
私の産院では母子同室が基本。
それは出産の翌日10:30からということになっているので、この日一晩はゆっくりと夫と過ごすことに。
まるでホテルのような内装やアメニティと看護師さん・コンシェルジュさんの優しいお気遣いにうっとり。心ゆくまで特別で贅沢な時間を過ごせそう!とワクワク。
私はベッドに横になり、夫はソファに腰掛けて、この1日のことを振り返ってみる。
24時間前はまだいつもと変わらない、夕食の支度を始めた頃だったのに、今は二人とも親に。
人生の中で、こんなに大きく状況が変わる1日というのもそうないだろうなぁ。
陣痛開始から息子が誕生するまで。ああだったよね、こうだったよね。楽しい回想の時間を過ごした。
だけど不思議なもので、あんなにあんなに、あ〜んなに濃い時間を過ごしたというのに、イマイチ「親になった実感」が湧いてこない・・・
みんな、どうなんだろう。すぐに「この子は私の子!私が守る!!」・・・みたいな親としての使命感がこみ上げてくるものなんだろうか・・・
とても充実していて幸福に満たされた時間なのは確かなんだけど、果たして自分には親となる資質が備わっているのか、どうなのか?!
・・・と一片の懸念を抱きながら、この素晴らしき記念日の夜は更けていったのでした。
さいごに
いや〜!書いた書いた!書いたど〜〜〜!
と、遂に出産体験記を書き上げることができた♡
なんだか恐ろしく長文のまとまりのない構成になってしまったけど・・・大作であることには間違いない(笑)
でも本当、ついついなんとなくの惰性で日々過ごしてしまいがちだけど、どんな1日だって二度とこない特別な1日。
特に産後の新生児期は慌ただしく、1日を振り返る余裕なんかなかったんだけど、それでも少しずつ書き留めておいた出来事や感情をこうしてまとめることができて一安心。
これからは育児で思うこともたくさんあるだろうし、今まで自分の趣味として行ってきたことは、これまでとは違った新鮮さを感じさせてくれるはず。
バタバタと忙しくなるだろうけれど、少しずつアウトプットしていきたいな。
さいごに、こんな変凡な私の拙い体験記を読んでくださったみなさま、本当に有難うございます♡!
今後も、実体験に基づいた記事をアップしていきたいと思うので、少しでも誰かの「はてな」のヒントになれたら良いな。
Thank you sooo much ♡
mouːnote